デートがマンネリしたら、どこへ行く?「二人で初めて」を無理なく増やす休日の作り方

街を散歩しながら店の窓辺の青い鳥の置物を一緒に眺める二人のイラスト Love & Relationships

いつもの駅で待ち合わせて、いつもの店へ。注文も迷わず決まり、帰り道までおなじみ。

その安心感が好きだったはずなのに、ふと「先週と今日の違いは、パスタの具だけかもしれない」と思う。だからといって、毎週旅行に出かける予算も、話題のスポットを調べ続ける気力もない。

デートのマンネリに困ったら、行き先を豪華にする前に、いつもの休日の一部分だけ、二人にとって初めてのことに替える方法があります。近所を違う目的で歩く。一緒に知らない料理を作る。相手の好きなものを、短時間だけ教えてもらう。

もちろん、新しいことを増やせば何でも解決するわけではありません。そもそも疲れているのか、過ごし方が単調なのか、関係の中に言えていない不満があるのか。そこを見分けながら、次の休日に試せる案を考えます。

いつものデートが心地よい日と、退屈な日

同じカフェに行くこと自体が、マンネリの証拠ではありません。「ここなら落ち着く」「今日は何も考えたくない」と二人が思えるなら、いつもの場所には十分な価値があります。

気になるのは、片方が変化を求めているのに、何も選べない感じが続くときです。あるいは、会っているのにお互いを見る時間がほとんどなく、ただ同じ場所にいるだけになっているとき。

まずは「デートがつまらない」より、小さく言葉にしてみてください。

「ごはんを食べるのは好きだけど、その後いつも別々にスマホを見て終わるから、今度は一緒に何かしたい」

「遠出したいわけじゃないんだ。いつも同じ話になるから、話の種になるものを一つ見に行きたい」

何に飽きたかが分かれば、変えるところも絞れます。慣れ親しんだものを、全部手放す必要はありません。

一緒にいてもスマホのほうを見ていることが寂しいなら、デート中のスマホ・ファビングについての記事へ。行き先を替える前に、二人の時間の使い方を相談する余地があります。

研究では「一緒に新しいことをする」をどう調べたのか

心理学者アーサー・アーロンらの2000年の研究では、質問紙調査に加えて、カップルが新奇で覚醒を伴う課題、または比較的平凡な課題に取り組む実験が行われました。3つの実験で、新奇な課題の後のほうが、関係の質についての評価の上昇が大きかったと報告されています。課題は7分間でした。[1]

「7分で恋愛が修復する」という意味ではありません。測っているのは、その条件で課題に取り組んだ前後の評価です。長年の不満が消えることや、どんなデートでも同じ結果が出ることを示したわけではありません。

それでも、行き先の価格や特別感ばかりを追わず、二人で不慣れなことに関わる時間に目を向ける手がかりにはなります。この記事では、その考えから日常の過ごし方を提案します。以下の個々のアイデア自体が、実験で効果を確かめられたものではありません。

「新しい」は、世間で珍しいという意味ではない

普段料理をしない二人なら、餃子を包むだけでも新しい体験です。料理が仕事の二人なら、それは仕事の延長に感じるかもしれません。

写真を撮る人にとっては何でもない散歩が、相手には「こんなところを見るんだ」と発見の多い時間になることもあります。観光地の知名度より、二人が今までどう過ごしてきたかが、案を選ぶ手がかりです。

ただし、一方が先生で、もう一方がずっと採点される関係になると、休日が試験になってしまいます。「上手にできたか」より「何に目が止まったか」を聞けるものから始めましょう。

次の休日は、このくらい小さく変えてみる

いきなり一日を新しい予定で埋めると、予約、移動、持ち物の準備まで増えます。まずは食事の前後に一つ。時間の目安は、研究で決まった正解ではなく、予定に入れやすくするための例です。

過ごし方の案小さく始めるなら準備を増やさない工夫
近所の「小さな取材」20〜30分、気になるものを探す遠くへ移動せず、お題を一つ決める
家で初めての一品普段の食事に一品だけ足す買い物と片づけも分ける
相手の趣味を少し体験好きな一曲や道具を紹介する上達を求めず、交代で案内する
同じ場所を別の見方で展示の中から一つずつ選んで話す全部見ようとせず、終了時刻を決める

近所の散歩を「小さな取材」にする

同じ道でも、「今日は気になる看板を三つ探す」と目的を変えると、見つけたものを話せます。花、建物の色、店先の置物など、お題は何でも構いません。

写真を撮らなくてもできます。撮影する場合は、通行の邪魔をせず、店や施設のルールに従ってください。人の顔や私有地を勝手に撮る遊びにはしません。

最後に一つだけ、「それを選んだ理由」を聞く。好みの違いが出たら、その違いが会話の材料になります。同じものを好きになるところまで求めなくてよいのです。

家なら「片づけまで二人」で終われるものを

買い足しの少ない料理、手持ちの紙で互いに簡単な絵を描く、聴いたことのない音楽を一曲ずつ持ち寄る。家でも、選び方を少し変えられます。

料理なら、初めての主菜を一品だけにして、残りは慣れたものにする。二人とも空腹のまま難しい献立に挑むと、焦げた鍋の前で会話どころではなくなります。食べられないものは先に確認し、片づけまで含めて役割を分けておきます。

出来栄えが微妙でも、「この調味料、多かったね」と同じ出来事を振り返れる。その程度の失敗が許される案を選ぶと、始めやすくなります。

相手の趣味に入るなら、入口だけ案内してもらう

好きな映画のシリーズを全作観る前に、一場面や一曲から。スポーツなら、いきなり試合形式にせず、道具に触れるところから。

「これの何が好き?」と聞いて、相手の言葉で教えてもらいます。分からない部分は、そのまま聞けます。関心を向けることと、同じ趣味になることは別です。

交代で案内役になれば、一方だけが付き合う日にもなりにくいでしょう。ただ、苦手なものを我慢して体験する義務はありません。「それは今日は気が進まない。別の入口はある?」と相談できます。

趣味の話を楽しそうにしてくれたとき、何と返せばよいか迷うなら、恋人の嬉しい報告への返し方もどうぞ。詳しくない話でも、どこがうれしかったのかを聞くところから会話を続けられます。

お金・時間・体力を、愛情の問題にしない

「新しいことをしよう」と提案して、乗り気でない返事が返ってくると、寂しくなるかもしれません。ただ、参加しない理由が、そのまま相手への関心のなさとは限りません。

Walkerらの2023年の研究は、恋人との新しい活動を妨げるものを、過去の経験を振り返る二つの調査で検討しました。両調査で、金銭面、使える資源の制限、果たすべき用事などが、活動の妨げとして強く評価されました。[2]

これは参加者の回答に基づく研究で、目の前の相手が何に困っているかを判定するものではありません。それでも、「その活動に興味がない」のか「今週は余裕がない」のかを聞き分ける理由にはなります。

「行きたくない感じ? それとも、移動が長いのがきつい?」

予算が原因なら無料でできることへ。時間が原因なら半日を30分へ。人混みが苦手なら家でできる案へ。活動の名前にこだわらず、二人が面白そうだと思った部分を残して縮めてみます。

使う金額から相談したいときは、デート代の予算と支払い方を参考にしてください。変化を作るために、どちらかが無理な出費を引き受ける必要はありません。

疲れている日は、いつもの店に戻っていい

新鮮さを保つことが毎週の課題になると、「今週は何を企画した?」という別の負担ができます。

「今週は休みたい。来週なら少し歩けそう」。そう返ってきたら、今回はいつもの店で過ごす選択もあります。新しい予定を試す日と、何もしなくてよい日。その両方が選べるほうが、生活には組み込みやすいでしょう。

毎回違う場所に行っていても、片方が準備を抱え、もう片方が採点するだけなら、楽しい変化にはなりにくいものです。案を出す人、時間を調べる人、予約する人も分けてみてください。

誘い方は「マンネリだから」より、やってみたいことを

「最近つまらないよね」と始めると、相手には「あなたといるのがつまらない」と聞こえるかもしれません。二人の関係に点数をつける代わりに、次にしたいことを伝えます。

「いつものカフェの前に、近くを20分だけ歩かない? 気になる店を一軒ずつ見つけたい」

「今度、私が知らない好きな音楽を一曲教えて。私も一曲選んでおく」

「週末、初めての料理を一品だけ作ってみたい。買い物か片づけ、どっちを担当する?」

断られたら、すぐに別案を十個並べなくて構いません。「今は新しいことをする気分じゃない」「その内容には興味がない」など、何が合わないかを聞く。それが分かってから、一案だけ変えてみます。

終わった後に聞くのは、一問くらいで

「またやりたい?」「今日、ちょっと面白かったのはどこ?」。帰り道にその程度を聞けば、次の手がかりになります。

新しい体験をしたのだから感動するべき、という採点は不要です。「思ったより疲れた」も役立つ感想です。次は短くする、場所を近くする、別の案を選ぶ。試して合わないと分かったことも、二人の休日の選び方に残せます。

新しいデートより先に、話したほうがよいこと

約束を何度も破られる、嫌だと言ったことを繰り返される、不満を言うと怒られる。こうした問題があるとき、面白い行き先を探しても、その問題への返答にはなりません。

「マンネリ解消」の役目を一人で背負わず、実際に困っている行動を扱ってください。会うことそのものがつらいなら、新しい予定を増やすより、予定を減らして考える時間を取る選択もあります。

この違いは見落としたくありません。過ごし方を変えたいのか、関係の中で大切にしてほしいことがあるのか。同じ「楽しくない」でも、必要な相談は変わります。

デートのマンネリについてのQ&A

Q
デートのマンネリは、別れの前兆ですか?
A

同じ過ごし方が続くことだけでは判断できません。慣れた時間を心地よく感じる二人もいます。退屈さが気になるなら、何を変えたいのかを具体的に伝え、相手の希望も聞いてみてください。

Q
お金をかけずにできるマンネリ解消法は?
A

近所をお題を決めて歩く、好きな音楽を一曲ずつ紹介する、手持ちの材料で初めての料理を一品作るなどが考えられます。料金の高い体験を探すより、二人が少し面白そうと思える案から選べます。

Q
二人の趣味が違っても、新しいことを一緒にできますか?
A

同じ趣味になる必要はありません。相手が何を面白いと思っているのか、短時間だけ案内してもらう方法もあります。苦手な内容は断り、別の案を選んで構いません。

Q
毎回、新しいデートを考えたほうがよいですか?
A

義務にする必要はありません。疲れた日は慣れた場所で休み、余裕がある日に一部分を変える方法があります。準備が片方に偏らないようにすることも、続けやすさの一部です。

次のデートで、新しい駅まで行く必要はないかもしれません。いつもの道で、相手がなぜその看板に目を止めたのか聞いてみる。昨日まで知らなかった相手の好みが一つ増えたなら、その散歩には、前回と違う中身があります。

参考文献

[1] Aron, A., Norman, C. C., Aron, E. N., McKenna, C., & Heyman, R. E.(2000)Couples’ Shared Participation in Novel and Arousing Activities and Experienced Relationship Quality. Journal of Personality and Social Psychology, 78(2), 273–284. DOI: 10.1037/0022-3514.78.2.273。

[2] Walker, D. L., Bacev-Giles, C., & Harasymchuk, C.(2023)Barriers to Participating in Self-Expanding Relationship Activities and the Role of Growth and Destiny Beliefs. Interpersona, 17(2), 180–196. DOI: 10.5964/ijpr.9307。

VIVA SAKAMOTO

Writer & Visual Artist based in Japan. Former JGSDF member with experience in web writing and web direction. I have written more than 250 articles across professional and independent editorial work.

I run Kitaré, Koi!, exploring relationships, psychology, society, and literature through writing, while also creating visual art and moving-image works.

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