※記事内の情報は、2026年8月時点で確認した内容です。広告(PR)を含む場合があります。
結論から言えば、「若者の恋愛離れ」は一部の現象を言い当てています。しかし、若者が単純に恋愛への関心を失ったと考えると、実態をかなり取り違えます。
実際、若年層で恋人がいない人や、恋愛を人生で重視しない人が増えていることを示す調査はあります。一方で、「良い相手がいれば恋愛したい」「将来は結婚したい」という人も依然として少なくありません。
つまり分けなければならないのは、「恋愛していない」という結果と、「恋愛したくない」という欲求です。
さらに、その間には「恋愛したいが今は優先しない」「恋人はほしいが自分から動かない」「動きたいが出会う機会がない」という段階があります。
本記事では、これを欲求・意欲・行動・機会の4層に分けます。
- 欲求: そもそも恋愛やパートナーを望んでいるか
- 意欲: 今の生活の中で恋愛を優先したいか
- 行動: 人と出会い、誘い、関係を進める行動を取るか
- 機会: 恋愛対象になり得る相手と接点を持てる環境にいるか
この4つを一括して「恋愛離れ」と呼んでしまうことこそ、現在の若者の恋愛を分かりにくくしているのではないでしょうか。
- 若者の「恋愛離れ」は本当か|交際相手は少ないが、それだけでは説明できない
- 「恋愛離れ」を4つに分ける|欲求・意欲・行動・機会は別の問題
- 「恋愛したいのに交際しない」若者もいる|数字が矛盾して見える理由
- 令和の核心は「自然な出会いがいい。でも自然には出会えない」ことかもしれない
- 「自然な出会い」は偶然ではない|学校・職場・友人が作っていた恋愛のインフラ
- SNS・タイパ・セクハラ・推し活は本当に「恋愛離れ」の原因なのか
- 恋愛が「必須科目」から「選択科目」になった
- 「傷つきたくないから動かない」はあり得るが、若者全体の説明にはできない
- 自分はどのタイプか|恋愛しない若者を一括りにしない
- 恋人がほしいなら「自然さ」を捨てる必要はない|設計するのは感情ではなく接点
- まとめ|若者が恋愛を捨てたというより、恋愛が自動的に始まりにくくなった
若者の「恋愛離れ」は本当か|交際相手は少ないが、それだけでは説明できない
若者の交際が以前より活発ではなくなっている、という認識には一定の根拠があります。ただし、「恋人がいない=恋愛したくない」ではありません。
国立社会保障・人口問題研究所が2021年に実施した第16回出生動向基本調査では、18〜34歳の未婚者のうち恋人と交際していた割合は男性21.1%、女性27.8%でした。また、未婚者のおよそ3人に1人は異性との交際を望んでいませんでした。[1]
30年間の変化を追った博報堂生活総合研究所の「若者調査」でも、19〜22歳の未婚者について「デートをする相手がいない」とした割合は1994年から22.1ポイント増え、2024年には67.3%になっています。「今一番欲しいもの」で「恋人」は1994年の5位から2024年には10位まで順位を下げました。[2]
2026年に公表された明治安田総合研究所のWEB調査でも、18〜54歳の未婚回答者の76.3%が「現在交際相手はいない」と回答し、恋愛・交際に興味がある割合も2023年の59.9%から49.5%へ低下しました。[3]
ただし最後の調査は18〜54歳を対象としており、「若者だけ」の数字ではありません。調査対象、設問、交際の定義が違うデータを横に並べて、「若者の何割が恋愛したくない」と一つの数字へまとめるのは適切ではありません。
ここまでから安全に言えるのは、恋愛をしていない人が多く、恋愛の優先順位も以前より低くなっているという現象はある。しかし、それだけでは本人が恋愛そのものを拒否しているのかまでは分からないということです。
※第17回出生動向基本調査は2025年に実施され、2026年8月下旬〜9月に結果概要が公表予定です。本記事では、2026年8月31日時点で公表済みの第16回調査を使用しています。第17回の公表後、必要に応じて更新します。
「恋愛離れ」を4つに分ける|欲求・意欲・行動・機会は別の問題
「恋人がいない若者」を一括りにすると、少なくとも4種類の状態が混ざります。
| 層 | 問うべきこと | 起こり得る状態 |
|---|---|---|
| 欲求 | 恋愛そのものを望むか | 恋愛を必要としない |
| 意欲 | 今、恋愛を優先するか | いつかしたいが今は仕事・趣味・学業を優先する |
| 行動 | 出会うために動くか | 恋人はほしいが誘わない・探さない |
| 機会 | 恋愛対象と接点があるか | 行動する意思はあっても身近に候補がいない |

この違いは重要です。
たとえば「今は恋愛したくない」と答えた人が、将来のパートナーまで不要だと考えているとは限りません。
1987〜2015年の出生動向基本調査を分析したGhaznaviらの研究では、2015年時点で「現在、異性との恋愛関係に関心がない」とした独身者の中でも、生涯には結婚したいと答えていた割合は女性69.2%、男性65.7%でした。[4]
これは2015年までのデータであり、異性愛関係を中心にした調査でもあります。それでも、「今は恋愛に関心がない」と「将来も親密なパートナーを望まない」が同義ではないことは分かります。
恋愛を望まない人が実際にいることと、恋愛したいのに交際していない人がいることは両立します。
「恋愛したいのに交際しない」若者もいる|数字が矛盾して見える理由
最近の調査ほど、この「希望と現実のずれ」がよく見えます。
Z-SOZOKENが18〜24歳256人を対象に行ったWEB調査では、「とても恋愛したい」が35%、「良い人がいればしたい」が49%で、合わせて84%でした。一方、これまで交際したと認識している人数が0人だった回答者は34%でした。[5]
84%という数字だけを見れば「Z世代は恋愛離れしていない」と言いたくなります。しかし、この調査は有効回答256人のインターネット調査であり、日本の18〜24歳全体を代表する全国標本とは言えません。
反対に、出生動向基本調査の「3人に1人は交際を望まない」という数字だけから、「若者の3人に1人は恋愛不要」と結論づけるのも単純すぎます。調査時期も対象も質問も異なるからです。
日本財団が全国の17〜19歳1,000人を対象に2025年末に実施した第77回18歳意識調査では、「将来結婚したい」「どちらかと言えばしたい」は合計58.1%でした。一方、「人生において大切にしたいこと」で恋愛を選んだ割合は22.3%で、2022年の27.9%から低下しています。[6]
ここに現在の若者像が比較的よく表れています。
恋愛や結婚を完全に拒否しているわけではない。しかし、今の人生で最優先するものでもない。
恋愛が「人生で当然通過すべきイベント」ではなく、条件が整えば選ぶ一つの選択肢になったと考えれば、一見矛盾する調査結果をかなり説明できます。
令和の核心は「自然な出会いがいい。でも自然には出会えない」ことかもしれない
恋愛を望む人に限定すると、次の問題は「欲求」ではなく「機会」と「行動」に移ります。
こども家庭庁の「若者のライフデザインや出会いに関する意識調査」では、未婚者が感じる結婚のハードルとして「そもそも出会いの場所・機会がないこと」が29.3%で最も多く挙げられました。[7]
先ほどのZ-SOZOKEN調査では、理想の出会い方として「学校や職場、サークルなど日常的なコミュニティ」を選んだ人が61%でした。「友人や知人からの紹介」が19%、「SNS」が12%なのに対し、「マッチングアプリ」は2%です。[5]
さらに2026年、Pairsを運営するエウレカが、恋人・パートナーがいない20〜30代1,019人を対象に行った調査では、真剣な交際を望む回答者の87.6%が何らかの形で「偶然・自然な出会い」を好んでいました。ところが、理想とする自然な出会いを直近半年に経験していない人は88.1%。恋愛対象になり得る相手との偶然の出会いが0回だった人も71.8%でした。[8]
しかも、真剣な恋愛相手と出会うための行動については「全く行動していない」が52.6%、「あまり行動していない」が27.7%でした。[8]
もちろん、これはマッチングアプリ事業者によるインターネット調査です。恋愛市場全体の人口比を示す資料として扱うべきではありません。
しかし、「恋愛したい」「自然な関係形成がいい」「でも自分からは積極的に探さない」という組み合わせが存在する可能性を考える材料にはなります。
ここで問題になるのは、若者が恋愛を嫌いになったかどうかではありません。
自然な出会いを好む人にとって、「待っていれば自然に起こる」という前提が今も成立しているのかです。
「自然な出会い」は偶然ではない|学校・職場・友人が作っていた恋愛のインフラ
そもそも「自然な出会い」という言葉には少し錯覚があります。
学校で毎日顔を合わせる。
職場で一緒に働く。
友人の集まりに何度も参加する。
同じサークルで活動する。
本人から見れば恋愛目的ではないため「自然」です。しかし社会構造として見れば、そこには同年代の人と反復して接触し、少しずつ相手を知り、関係を進められる環境が用意されていました。

出生動向基本調査でも、結婚相手との出会いについて、職場や友人を介した出会いが減る一方、SNSやマッチングアプリなどインターネットサービスを利用して知り合った夫婦が増えています。
2021年調査では、最近結婚した夫婦の13.6%がインターネットサービスを通じて知り合っていました。[1]
つまり変わったのは、「恋愛への欲求」だけではありません。恋愛が始まる経路そのものも変わっています。
かつての自然な出会いは、純粋な偶然ではありませんでした。学校、職場、地域、友人関係といった社会的な接点が、本人の意思とは別に出会いを供給していたのです。
それらの接点だけでは相手が見つからなくなった人にとって、「自然な出会いがいいから待つ」は、昔と同じ行動でも結果が同じとは限りません。
令和の恋愛で起きていることの一つは、恋愛が自然発生するための条件を、自分である程度設計しなければならなくなったことだと考えられます。
SNS・タイパ・セクハラ・推し活は本当に「恋愛離れ」の原因なのか
若者の恋愛離れについて検索すると、SNS、タイパ、経済不安、マッチングアプリ、推し活など、さまざまな原因が語られます。
しかし、ここは慎重に分ける必要があります。
それらが現代の恋愛環境に存在することと、それが若者全体の恋愛低下を引き起こしたと証明されていることは別です。
| よく挙げられる要因 | 確認できること | 現時点では断定できないこと |
| SNS | 他人の恋愛や容姿、生活を大量に見る環境は存在する | SNS比較が日本の若者の恋愛離れを直接引き起こしたという因果 |
| タイパ | 時間や自由を重視する若者は多い | 「恋愛はタイパが悪い」と考えたため交際しなくなったという全国的因果 |
| セクハラへの意識 | 職場を介した出会い方には長期的変化がある | ハラスメント意識の高まりが職場恋愛減少の主原因だという因果 |
| マッチングアプリ | インターネット経由の出会いは現実の出会い経路になっている | アプリの普及そのものが恋愛離れを生んだという因果 |
| 経済的不安 | 所得・雇用と恋愛関係の有無には関連が確認されている研究がある | 所得低下だけで恋愛意欲低下を説明できるという因果 |
| 推し活・一人の娯楽 | 恋愛以外の満足源が多い社会になっている | 推し活や娯楽が恋愛を代替したため交際しなくなったという因果 |
経済的不安は無関係ではないが、単純な原因でもない
Ghaznaviらの研究では、恋愛関係に関心がない独身者ほど、所得や安定雇用などの社会経済的指標が低い傾向が確認されました。特に男性では、既婚、交際中、恋愛に関心がある独身、関心がない独身の順に正規雇用割合や所得が低くなる傾向がありました。[4]
しかし研究者自身も、これを単純な因果関係とはしていません。
所得が低いため恋愛を避ける場合もあれば、性格、価値観、生活条件など、恋愛と就業の双方に影響する別の要因が存在する可能性もあります。
2026年の明治安田総合研究所調査でも、デート代についてインフレによる負担増を感じる割合は若い世代ほど高いと報告されています。[3]
経済問題は「若者が愛を失った」という話ではなく、恋愛を始めたり維持したりするためのコストを上げる要因として考えるほうが妥当でしょう。
マッチングアプリは出会いを増やす一方、選択を簡単にするとは限らない
マッチングアプリは、学校や職場だけでは会えなかった相手と接点を作れるという意味で、現在の恋愛インフラの一つです。
一方で、「候補が増えれば必ず選びやすくなる」とも限りません。
オンライン上の恋人選択を扱った2009年の実験研究では、提示される選択肢が多い条件ほど探索量が増え、最終的な選択の質が低下する傾向が報告されました。[9]
ただし台湾の参加者128人を対象にした古い実験であり、この研究だけで現在の日本のマッチングアプリ利用者に一般化することはできません。
言えるのは、選択肢の増加と恋愛の容易さは同じではないという程度です。
実際、マッチングアプリでは「出会える人数が増えること」そのものが、比較や選択の負担につながる場合があります。
アプリを開くこと自体に疲れてきた人は、「マッチングアプリ疲れはなぜ起きる?選択肢が多いほど消耗する心理と休む判断基準」で、探索・比較・自己提示による負荷を詳しく整理しています。
推し活が恋愛を「代替した」とも言い切れない
「若者は推し活があるから恋愛しなくなった」という説明も分かりやすい反面、根拠は限定的です。
Z-SOZOKENの調査では、68%が恋愛と推し活を「全くの別物」と捉え、「恋愛のドキドキ感を推し活で代替できる部分がある」と答えた割合は11%でした。[5]
明治安田総合研究所の2026年調査でも、6割以上が推し活・バーチャル恋愛・疑似恋愛とリアルな恋愛を区別していると回答しています。[3]
娯楽の増加によって「恋愛しなければ退屈」という状況が崩れた可能性はあります。しかし、それを「推し活が恋愛を奪った」という直接因果へ変換するのは飛躍です。
恋愛が「必須科目」から「選択科目」になった

若者の恋愛を理解するうえで、もっと根本的な変化があります。
少なくとも、恋愛や結婚をしない生き方を否定的に見る社会規範は以前より弱まっています。その意味では、恋愛や結婚を選ばないことの社会的・心理的コストも以前より小さくなったと考えられます。
厚生労働省が出生動向基本調査を基にまとめた資料では、18〜34歳の未婚者が独身生活の利点として最も多く挙げたのは「行動や生き方が自由」で、男性70.6%、女性78.7%でした。[10]
また、「生涯を独身で過ごすというのは望ましい生き方ではない」という考えを支持する割合は、2015年から2021年にかけて男性64.7%から51.1%、女性58.2%から39.3%へ低下しています。[10]
これは単純に「結婚嫌いが増えた」という話ではありません。
学校を卒業したら就職する。
一定の年齢になったら交際する。
結婚する。
子どもを持つ。
そうした人生の標準コースに従わなければならない圧力そのものが弱くなっています。その結果、恋愛が欲しい人は恋愛をする一方、今は必要性を感じない人は「とりあえず恋人を作る」必要がなくなりました。
これは恋愛の衰退というより、恋愛の任意化と呼ぶほうが近いでしょう。ただし任意になったからこそ、恋愛したい人にも別の問題が生じます。
全員が恋愛市場へ自動的に参加しなくなれば、昔のように「周囲も恋人を探しているだろう」と仮定できません。恋愛を望む者同士が出会うには、以前より意思表示や接点づくりが必要になります。
恋愛を「個人の気持ち」ではなく、社会の変化からもう少し深く考えたい人には、高橋幸・永田夏来編『恋愛社会学――多様化する親密な関係に接近する』も参考になります。
若者の恋愛の優先順位や、恋愛至上主義の変化、現代における出会いと結婚など、本記事で扱った問題を社会学の視点からさらに掘り下げられる一冊です。
「傷つきたくないから動かない」はあり得るが、若者全体の説明にはできない
「恋人はほしい。」
しかし、
断られたくない。
失敗したくない。
関係が気まずくなるのも嫌だ。
アプリでは値踏みされる感覚がある。
できれば友人関係や日常の延長から自然に好きになりたい。
こうした心理から行動しない人は当然いるでしょう。ただし、これをそのまま「今の若者は傷つくのが怖い世代だから恋愛しない」と世代論へ広げるのは危険です。
今回確認した主要資料からは、拒絶への恐怖が日本の若年層全体の恋愛低下を引き起こしたとする全国的な因果データまでは確認できません。
重要なのは、「恋人がいない」という結果から内面を逆算しないことです。
同じ恋人がいない人でも、理由は異なります。
- 恋愛自体に関心がない
- いつかはしたいが、今は優先順位が低い
- 恋愛したいが、望む相手に出会わない
- 出会いたいが、生活圏に機会がない
- 自然な出会いを待っている
- 出会いはあるが関係を進める行動を取らない
この違いを無視して一つの性格に還元することこそ、「若者の恋愛離れ」という言葉の最大の弱点です。
自己肯定感の低下について
恋愛やマッチングの場で相手の反応が気になり、「選ばれなかった=自分に価値がない」と感じてしまうこともあります。
こうした自己評価の揺れについては、「恋愛で自己肯定感が下がる理由|愛されたいほど自分を見失う心理を解説」で別に整理しています。
自分はどのタイプか|恋愛しない若者を一括りにしない
ここまでを個人の判断に落とすと、次のように整理できます。
| 状態 | 判断 | 必要な行動 |
| 恋愛を望んでいない | 欲求がない | 無理に恋愛する必要はない |
| 良い人がいれば恋愛したい | 条件付きの欲求がある | 日常の接点を維持する |
| 恋人がほしいが何もしていない | 欲求と行動にギャップがある | 小さな出会い行動を増やす |
| 動いているが出会えない | 機会が不足している | 出会い経路を増やす |
| 会えるが関係が続かない | 出会いより選択・関係形成の問題 | 相手選びやコミュニケーションを見直す |
最初のタイプに「恋愛しろ」と言う必要はありません。恋愛をしない人生は、それ自体が問題ではないからです。
反対に、「本当は恋人がほしいのに出会えない」という人が、「若者はみんな恋愛しない時代だから」と自分の欲求まで説明してしまう必要もありません。
必要なのは、自分が欲しくないのか、欲しいが優先していないのか、行動していないのか、機会が足りないのかを分けることです。
恋人がほしいなら「自然さ」を捨てる必要はない|設計するのは感情ではなく接点
「自然な出会いが好き」という感覚自体に問題はありません。
条件検索で最初から恋愛対象として査定するより、何度か顔を合わせ、会話し、相手の人柄を知るうちに好きになりたい人もいます。
ただし、自然な恋愛を望むことと、何もしないことは同じではありません。
設計すべきなのは「誰かを好きになること」ではなく、好きになる可能性のある人と接触する機会です。

自然な関係形成を重視するなら
- 友人からの紹介を断り続けない
- 単発イベントより、何度も参加するコミュニティを持つ
- 習い事、趣味、勉強会、ボランティアなど反復接触が生まれる場所へ行く
- 友人関係から恋愛へ進む可能性を最初から排除しない
まずは普段と違う活動を試してみる
人との接点を増やしたいからといって、最初から恋愛目的の場所へ行く必要はありません。
普段とは違う趣味や体験を試してみたいなら、アウトドアやものづくり、文化体験などを探せる「アソビュー!」を使う方法もあります。
一度の体験だけで人間関係が生まれるわけではありません。単発体験そのものを「出会いの場」と考えるのではなく、継続したい趣味や活動を見つける入口として使うのがポイントです。
まずは自分が「またやりたい」と思える活動を見つけ、生活の中に外へ出る理由を増やしていく。その延長線上に、人と繰り返し接する機会も生まれます。
生活圏に出会いがないなら
- 友人・知人の紹介
- 趣味やイベント
- マッチングアプリ
- 結婚意思が強ければ婚活サービス
など、複数の経路を持ったほうが合理的です。マッチングアプリを使うことは、「自然な恋愛を諦める」という意味でもありません。
アプリはあくまで最初の接点を人工的に作る道具です。その後に何度も会い、相手を理解し、関係が自然に深まることとは両立します。
重要なのは、恋愛したくない人まで市場へ参加させることではなく、恋愛したい人が「いつか偶然出会えるはず」と待つ以外の選択肢も持てることです。
また、マッチングアプリを出会いの入口として使う場合は、出会える人数だけでなく「誰と関係を進めるか」を見極めることも重要です。
特に女性の方向けには、「マッチングアプリで誠実な男性を見抜くには?」で、プロフィール・メッセージ・会話から確認したいポイントを整理しています。
相手探しそのものに疲れている場合
一方、「出会いは増やしたいけれど、プロフィールを何十人も比較したり、相手探しに時間を使ったりすること自体が負担」という人もいるでしょう。
そうした場合には、相手探しを自分だけで抱え込まないマッチングサービスを選ぶ方法もあります。たとえばバチェラーデートは、AIによるマッチングを使って実際のデートにつなげるタイプのサービスです。
誰にでも必要なサービスではありませんが、「待つだけでは接点が増えない。一方で相手探しにも時間を使いたくない」という人には、選択肢の一つになります。

まとめ|若者が恋愛を捨てたというより、恋愛が自動的に始まりにくくなった
「若者はなぜ恋愛しなくなったのか」という問いには、一つの理由では答えられません。
確かに、交際相手がいない若者は多く、恋愛の優先順位が低下していることを示す調査もあります。その意味では「恋愛離れ」という観察が完全な間違いではありません。
しかし、その中には少なくとも次の人たちが混ざっています。
- 本当に恋愛を必要としていない人
- 恋愛はしたいが今は優先しない人
- 良い相手がいれば恋愛したい人
- 恋人はほしいが行動していない人
- 行動したいが出会いの機会が少ない人
そして現代では、恋愛や結婚をしない人生も以前より選びやすくなりました。同時に、学校・職場・友人関係だけに任せていても、望む相手と自然に出会えるとは限らなくなっています。
だから令和の恋愛を理解するには、「若者は恋愛したくなくなった」と一括りにするより、恋愛が人生の必須科目ではなくなったことと、恋愛が自動的に始まる条件も弱くなったことを同時に見る必要があります。
若者全体から恋愛欲求そのものが消えたわけではありません。恋愛への関心や優先順位の低下はあるものの、それだけでは現在の「恋愛していない若者」の増加を説明できないのです。
恋愛しない自由が広がる一方で、恋愛したい人には「自分で接点を作る」という意思が、これまで以上に求められるようになっています。
「恋愛離れ」という一語では説明できないのは、そのためです。
参考文献・出典
- 国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」「現代日本の結婚と出産―第16回出生動向基本調査報告書」2021年調査、2023年最終報告書公表(最終確認:2026年8月31日)
https://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou16/doukou16_gaiyo.asp - 博報堂生活総合研究所「若者調査 30年変化」2024年(最終確認:2026年8月31日)
- 明治安田総合研究所「恋愛・結婚に関するアンケート調査」2026年2月公表、全国18〜54歳8,872人WEB調査(最終確認:2026年8月31日)
- Ghaznavi C, Sakamoto H, Nomura S, Kubota A, Yoneoka D, Shibuya K, Ueda P. “The herbivore’s dilemma: Trends in and factors associated with heterosexual relationship status and interest in romantic relationships among young adults in Japan—Analysis of national surveys, 1987–2015.” PLOS ONE, 15(11), e0241571, 2020.
https://doi.org/10.1371/journal.pone.0241571 - Fiom合同会社・Z-SOZOKEN「Z世代の恋愛についての意識調査」全国18〜24歳、n=256、2025年8〜9月調査、2026年8月公表(最終確認:2026年8月31日)
- 日本財団「18歳意識調査 第77回『価値観・ライフデザイン』」全国17〜19歳1,000人、2025年11月28日〜12月3日調査、2026年3月公表(最終確認:2026年8月31日)
- こども家庭庁「令和6年度 若者のライフデザインや出会いに関する意識調査」2024年(最終確認:2026年8月31日)
- 株式会社エウレカ「真剣な恋愛・出会い方に関する実態調査」20〜30代の未婚・パートナーなし1,019人、2026年4月25〜28日調査(最終確認:2026年8月31日)
- Wu P-L, Chiou W-B. “More options lead to more searching and worse choices in finding partners for romantic relationships online: an experimental study.” CyberPsychology & Behavior, 12(3), 315–318, 2009.
https://doi.org/10.1089/cpb.2008.0182 - 厚生労働省「令和5年版厚生労働白書―つながり・支え合いのある地域共生社会―」第1部第1章、国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」再集計(最終確認:2026年8月31日)
